喉頭蓋炎
内科的緊急疾患である。小児に多い。後頭蓋に生じる急性炎症性腫脹である。インフルエンザ桿菌による重症細菌感染症の一症状として出現するためクループとは全く異なる病態である。2歳から7歳といった乳幼児に好発する傾向がある。呼吸困難、流涎、陥没呼吸、含み声、起坐呼吸が典型的な症状である。嚥下困難、嚥下障害も伴うことが多い。早期診断には嚥下痛、嚥下障害を訴える乳幼児で上気道炎症症状のみで咽頭、扁桃の所見が乏しい時に鑑別にあげることが一般的である。不安や咽頭刺激を与えたり、仰臥位で寝かせたりすると急激に上気道閉塞が起こり窒息にいたることがある。口腔内観察、静脈ライン確保、仰臥位にするといった処置は気道確保の準備が整うまでは避けるべきである。急性喉頭蓋炎と診断したら原則は入院管理となり気管内挿管といった気道確保に躊躇しない。
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喉頭炎
クループは急性喉頭炎、急性声帯下喉頭炎ともいい、小児救急疾患の一つである。かつてはジフテリアによるものが非常に多かったがワクチンの普及によってジフテリアによるクループは激減している。急性気道感染症に伴いケンケンとした犬吠様咳嗽、嗄声、呼吸困難を呈する症候群でありほとんどはウイルス性である。インフルエンザ菌による場合は重篤化しやすい傾向がある。生後6か月から6歳頃に非常に多い。聴診上のストライダー(吸気性喘鳴)は上気道狭窄を疑う重要な所見である。逆にウィージング(喘鳴)であれば下気道の閉塞である。ウィージングは吸気時も呼気時もヒューヒューと聞こえ、最強点が胸部になるのに対して、ストライダーは吸気のみにヒューヒューと聞こえ、最強点が頸部に存在する点が異なる。また開口し頻呼吸させるとストライダーは聴取しやすい。激しく泣かせる、興奮させるといったことを行うとさらに気道狭窄が進み、重篤化することがあるので注意が必要である。舌圧子を用いた咽頭診察やX線撮影などで呼吸停止に陥った例も報告されている。重症度は臨床症状から決定されることが多い。